「1日1万歩」は歩きすぎ?健康のためのウォーキングとは

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歩けば歩くだけ健康になれる。

1日1万歩を目安に歩こう。

そう思ったことはありませんか。

私自身、健康のためにたくさん歩くことを目標に、ウォーキングを心掛けていました。

しかし、歩きすぎは健康を害してしまう可能性があることを知りました。

健康のための効果的なウォーキングについて深掘りしていきます。

  • 不健康になるウォーキングについて
  • 1日に歩く歩数と時間
  • ウォーキングを継続することで得られる効果
目次

ウォーキングさえすれば健康を維持できる?

ウォーキングは健康にいいと言われていますが、歩くだけで効果は得られるのでしょうか。

また、「毎日1万歩を歩けば健康になる」の真相についても解説していきます。

参考にした書籍は、『やってはいけないウォーキング』です。

青柳幸利「やってはいけないウォーキング」,SB新書,2016年1月

『やってはいけないウォーキング』とは

群馬県中之条町の65歳以上の住人5000人を対象に、

15年間、24時間365日の身体活動を調査した結果をもとに、

身体生活と健康の関連性について述べた本

研究結果より、「歩きすぎ」は、体によくない結果をもたらすことが判明。

  • 歩くほど、免疫力が下がり、病気にかかりやすくなる
  • 膝の軟骨や関節に負担がかかる

また、仕事で1日1万歩を超えるのに、歩き方によって、骨粗しょう症になった例もありました。

反対に、運動以外の時間を、ダラダラ過ごしてしまうのも病気を引き起こす原因になるようです。

「スポーツジムで1時間、汗を流し、他の時間は疲れて横になる」、「犬の散歩だけ外に出た」が例になります。

1日のどこかで集中して運動をしたから大丈夫ではなく、24時間をトータルで考えることが大切でしょう。

ウォーキングさえすれば、健康を維持できるわけではないのがわかりますね。

本書では、「やりすぎ」でも「少なすぎ」でもなく、ちょうどいいウォーキング「ほどほど」運動が推奨されています。

1日に歩く歩数と時間とは

「ほどほど」運動には、指数が定められています。

1日24時間の歩数=「8000歩」

中強度の運動を行う時間=「20分」

青柳幸利「やってはいけないウォーキング」,SB新書,2016年1月,P35

2つを組み合わせた数字こそが、健康長寿を実現する「黄金律」になります。

「8000歩」は、生活の中で

1日24時間の歩数=「8000歩」

わざわざウォーキングの時間をとる必要はありません。

生活の中で「8000歩」を歩くことを意識してみましょう。

強度を意識して「20分」歩く

中強度の運動=「20分」

中強度とは、「なんとか会話ができる程度」の速歩きのこと。

参考までに
低強度ゆっくりすぎるのんびり散歩のように、鼻歌が出るくらいの歩き方
高強度速すぎる競歩などのように、会話ができないほどの歩き方

1日のいつ歩けばいいのか

ウォーキングに適した時間は夕方になります。

1日のうちで、一番、体温が高くなるため、運動パフォーマンスが上がります。

しかし、夕方になかなか時間をとるのが難しい人もいるのではないでしょうか。

そういう人は、「起床後1時間以内」「就寝前1時間以内」を避ければ、問題ないですよ。

起床後1時間以内

人間は寝ている間に体温調整のために汗をかきます。

季節関係なく、一晩で500mlの量になります。

起床時は、体内に水分が不足しているので、血液がドロドロの状態です。

そんな状態で突然運動をしてしまうと、血管に大量の血が流れるので、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。

脱水症状にもなりかねません。

朝起きてすぐ水を飲む体内の水分不足を解消
ストレッチを行う全身に血液をめぐらせる

水は冷水より常温、もしくは白湯が望ましいでしょう。

就寝前1時間以内

体温は、夕方がもっとも高く、夜になると下がり始めます。

就寝前1時間以内に走ると、体温が上がり、眠りづらくなってしまいます。

寝る前は、体温を下げていく時間に充てたいので避けたほうがいいでしょう。

運動と病気の関係

中強度のウォーキングを前提に、歩数・時間によって、病気の予防が期待できます。

4000歩5分寝たきり、うつ病を予防
5000歩7.5分認知症、心疾患、脳卒中を予防
7000歩15分がん、動脈硬化、骨粗しょう症を予防
8000歩20分高血圧症、糖尿病を予防
10000歩30分メタボリックシンドロームを予防

肥満対策であれば、10000歩・30歩になります。

しかし、歩くほど免疫力は下がりますので、病気を防ぐ点では、8000歩でも10000歩でも変わりません。

何を目的に歩くかが大切になってきますね。

ウォーキングを継続することで得られる効果

ウォーキングを継続することで、長寿遺伝子スイッチがONになります。

長寿遺伝子は、別名、サーチュイン遺伝子と呼ばれています。

長寿遺伝子とは、

  • 老化防止や、延命の実現をするための遺伝子のこと
  • 誰もが持っている遺伝子だが、普段は眠っている

2012年にスウェーデンのカロリンスカ研究所によって「1日20分程度の中強度の運動を2ヶ月続けることで、長寿遺伝子のスイッチ」が入ることを証明されたのです。

青柳幸利「やってはいけないウォーキング」,SB新書,2016年1月,P88

2ヶ月継続してウォーキングを継続できれば、長寿遺伝子のスイッチが入りますね。

もし、中断して2ヶ月ほど休むと、長寿遺伝子は、再び眠りについてしまうそうです。

効果を発揮するためには、長く続けることを意識しましょう。

まとめ

歩けば歩くだけ健康になれる認識から、変化はありましたか。

健康を意識した歩き方は、1日に決まった歩数と運動強度を継続することになります。

  • 1日24時間の歩数=「8000歩」
  • 中強度の運動を行う時間=「20分」

時間が取れない場合は、ながらウォーキングをするといいでしょう。

私は、自宅から駅まで片道10分なので、その区間のみ、中強度の運動を行っています。

意識を変えることで、生活習慣の一部となりますので安心してください。

まずは、2ヶ月続けて、長寿遺伝子のスイッチをONにしていきましょう。

健康的な歩き方について詳しく知りたい

青柳幸利さん『やってはいけないウォーキング』

群馬県中之条町の65歳以上の住民5000人を対象に、

15年以上、身体活動と病気予防の関係を調査して

健康的な歩き方を提唱された書籍

ご自身の研究データの解析結果を基にしたデータですので非常に信頼ができると思います。

参考にしてみてください。


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